経営管理の質を高める管理会計を導入しよう!

佐々木 一誠

佐々木 一誠
合同会社つなぐ 代表社員

 最近、ニュース記事や本のタイトルの中でPDCAというワードがよく見られるようになりました。PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(評価)、ACT(改善)という管理プロセスは、個人の中にも浸透しているように思えます。PDCAサイクルを回し、肉体改造含めストイックに自己管理するビジネスパーソンも増えています。
 一方、企業の経営管理の基本であるPDCAサイクルの仕組みが、中小企業の多くはできていません。理由は様々あると思いますが、一つに管理会計が導入されていないことが考えられます。管理会計は、決算書(計算書類)を作成する財務会計とは異なり強制されるルールがありません。自主的に管理会計のルールを作ることは中小企業にとって大きな負担になるのではないでしょうか。
 そもそも管理会計とは、経営管理のための会計であり、経営者・管理者の判断・意思決定に役立つ情報を提供するツールです。効果としては、経営者・管理者の合理的な判断・意思決定により経営の失敗リスクを低減できる。経営課題・問題点を適時・適切に把握し対処することができる。金融機関に対して説得力のある説明によって資金調達力を向上できる、などなど。環境変化が激しい今だからこそ、こうした効果が期待でき、かつPDCAサイクルを適切に回すための重要なツールでもある管理会計を導入すべきです。
 中小企業における管理会計の導入のコツはいくつかあります。まず、企業の規模・業種・ライフステージ・環境などを十分に考慮して、 管理会計の導入範囲を決めること。また、いきなり立派なツールを作ろうとせず、シンプルでわかりやすいツールを作ること。そして、無理せず少しずつ着実に導入を進めていくこと。さらに、上場企業のようなリソースがないため、専門家の支援を仰ぐことも有効です。ただ、何よりも重要なのは、経営管理の質を高めたいという強い意欲と管理会計導入への第一歩を踏み出すことなのです。

講師プロフィール

佐々木 一誠

佐々木 一誠 
合同会社つなぐ 代表社員

公認会計士、税理士、中小企業診断士、橘有限責任監査法人パートナー。中央監査法人(みすず監査法人)、あずさ監査法人勤務を経て、2012年に会計事務所を開設し独立。

監査法人勤務時は、上場企業・会社法監査などの会計監査の他、株式公開準備支援、内部統制構築・評価支援、財務調査等のコンサルティング業務に携わる。

独立後は、会計監査の他、中小企業への会計・税務支援、経営改善計画策定・実行支援、事業承継支援を手掛ける。また、中小企業大学校では経営改善計画策定支援研修及び財務分析研修の講師を務める。公認会計士・税理士佐々木一誠事務所 代表。

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