見逃せないインバウンド・マーケティング!
小峯 孝実
UNICOコンサルティング 代表
最近、本当にたくさんの訪日外国人の方々を見かけますよね!それも、「えっ!?こんなところに??」の場所でも!きっかけは2003年の小泉内閣時代に始まった「ビジット・ジャパン」政策にあります。
当初目標として目指していた「2010年までに訪日外国人1,000万人」は、リーマン・ショック等により実現が遅れたものの2013年には1,036万人を達成しました。その後の新たな目標とした「2020年までに2,000万人」も2016年に2,404万人と早くも2,000万人を突破してしまい、現段階では「2020年までに4,000万人、2030年までに6,000万人」を目標に掲げています。
注目すべきはここ数年の急激な伸長要因の1つであるリピート率の高さです。観光庁が実施しているアンケートによると、リピート意向は概ね90%超で、実際にリピートしている訪日外国人の方々も実に多いのです!2017年の訪日客数が最多の中国の方々の実に40%が2回以上のリピーター、訪日客数2位の韓国の方々の64%が2回以上のリピーターなのです!!
では彼らはどれくらいのお金を日本国内で消費してくれているのでしょう? その額、なんと4.4兆円超!単純計算で、訪日外国人は1人当たり平均9.1泊し15万円超の消費をしているのです!!そのうち買物代には6万円弱、食費には3万円超も日本のどこかで消費しているのです!ならば「是非自分のお店でお金を使ってもらいたい!」ですよね。(出所:観光庁「訪日外国人消費動向調査H29」)
そこで必要なのが、「マーケティング」です!マーケティングとは、ドラッカー先生いわく「おのずから売れるようにすること」で、そのために重要なことは「顧客目線」の徹底です。
では、インバウンド対応ではどうすればよいのでしょう?それは、ズバリ「訪日外国人目線」で考えることです!そうすることで実にたくさんのアイデアを発見できます。例えば、あるアンケートでは訪日外国人の不便・不満に①無料Wi-Fiスポットの少なさ、②外国語サービスの少なさ、③現金しか使えないお店の多さ、④公共交通機関でのアクセスの分かりにくさ、等が挙げられています。ならばこれらに対応し、対応していることを多言語(最低限英語)でアピールするだけでも、彼らにとっては行きたいお店として認識されやすくなります。
このような視点に基づく「訪日外国人客獲得、ズバリ・ポイント7」をお教えしますね!それは(1)そこでしか体験できない「コト」の提供、(2)多言語表記のメニュー帳やPOP、(3)Webでの情報発信(多言語、最低限英語)と近隣店舗・施設とのリンク、(4)インスタグラム等のSNSへの投稿、(5)積極的なコミュニケーション、(6)無料Wi-Fi環境の整備、(7)クレジット・カード決済サービスの提供、の7つです!!できることからでO.K.なので、早速チャレンジしてみてください!!
講師プロフィール
小峯 孝実
UNICOコンサルティング 代表
東京都立大学(旧 都立科学技術大学)航空宇宙システム工学科卒。個人飲食店での修行やFC本部での店舗開発等の経験を経て、1992年に都内で飲食店を開業。
その後は多角化により事業を拡大。2007年にUNICOコンサルティングを設立し、食品業界(製造工場、卸、飲食店ほか)を中心に実践的コンサルティング活動を実施。インバウンド対応支援や事業再構築支援の実績も多い。また、中小企業大学校講師や東京都中小企業振興公社若手商人育成アドバイザーなどにも携わる。
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