地方でも時短でも！
質の高い学びの機会が均しく得られる

人材育成の取り組みについての考えをお聞かせください。

社員には、『社会で通用する力』を身につけてほしいという想いがあります。当社は従業員24名、平均年齢27歳という若い会社で、新卒入社がほとんどです。「この会社で、経験を積みたい」と感じてくれた社員に対して会社ができるのは社員一人ひとりが『社会で通用する力』を身につけ、幸せになれるように育てることだと思っています。経営理念にも『社員・スタッフ・お客様が、心の底から「感動」できるシーンを創造する会社になる』と、「社員・スタッフ」も含めた理念を掲げ、彼らの成長を常に意識しています。

そのうえで、私自身が『社会で通用する力』だと考えているのが、実行する力、そして、実行に先立つ思考力と素直さです。当社では10年ほど前から、売上高から決まった割合を予算化して教育制度を整え、外部研修等も活用しながら社員のレベルアップを目指しています。また、社員を外部研修に派遣する場合には、私が研修内容を見て本人に勧めるか、社員の上長と相談しながらふさわしい講座を複数ピックアップします。いずれの場合も、必ず本人から課題に感じていることをヒアリングし、相談しながら決めています。

社長ご自身が、研修を受講された経緯を教えてください。

私は大学院在学中に起業し、他の会社で働かずに事業を始めました。すべてが手探りなので、常に学ぶ必要性に追われているような感じでしたね。ある時、経営に関する悩みを商工会議所に相談したところ、中小企業大学校の利用を勧められて人吉校の研修に参加することにしました。それ以来、人吉校と直方校で会計や人事評価、マーケティングや経営戦略など、その都度必要だと感じた講座を受講してきました。何かに迷うたび、立ち返ることができる基礎が身に付くことで安心して事業に取り組めたので、その経験をもとに、社員にも外部研修の受講を勧めるようになりました。

WEBee Campusに興味を持ったのは、中小機構の担当者からのダイレクトメールがきっかけです。まず魅力的に感じたポイントは、社内で受講できることでした。当社には、3人の子どもを育てながら活躍する女性など、遠方の施設での研修に参加することが難しい社員がいます。しかし、社内での教育には限界がある。社員それぞれの状況に合わせやすいオンライン研修なら、すぐに採り入れられそうだと感じました。もうひとつのポイントは、良質な講座が豊富に揃っていて自由に選べるところ。選択肢が増えることで、個人の課題解決に今まで以上にフォーカスできるのがありがたいです。

今回、関東支店長の井上さんに職場リーダー養成のためのコースを勧められた理由を教えてください。

井上くんは、宮崎本社時代からリーダーとして活躍してくれていましたが、その場に社長がいる本社と支店では全く状況が違います。支店長という立場になって、管理職としての役割を論理的に認識し、決裁範囲を把握する必要性を、私も彼も感じていました。また、私たちそれぞれが、同コースを担当される先生の講義を過去に受けていたんです。論理的に考えて実行するためのアドバイスを的確にくださる先生の元で学び、成長の実感を共有していたことも大きかったと思います。

受講中の先生との密なやりとり、他の受講生と切磋琢磨することで得られる気付きが、彼の仕事のアプローチに変化をもたらしていることを感じています。彼以外の社員にも言えることですが、異なる業界での手法や常識に刺激を受け、考え方や行動が変化することは個人の成長、ひいては会社の成長につながっていると思います。

この先、WEBee Campusをどのように活用したいとお考えですか。

地方の会社にとってオンライン研修は、学習意欲がさまたげられず成長機会を増やすチャンス。当社は2019年に利用し始めたばかりですが、WEBee Campusのメリットは十分に感じられたので、来年度以降もう少し受講回数を増やしたいです。当社は12月から２月くらいが閑散期。この時期を社員が成長する絶好の機会ととらえ、研修の体制を整えていきたいと思っています。

現在は、宮崎（本社）、成田（関東支店）、浜松（東海支店）、北九州（北九州支店）と拠点が４か所に増えました。別拠点で働く社員が同じ講座で学べたら、リアルタイムで各現場の問題意識や解決策も共有できるのに……と歯がゆく思いながら、拠点間に距離があり実現が難しかった。オンライン研修なら同時に受講することも可能だそうなので、いつか実現してみたいですね。