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WEBeeコラム

2018/08/27

製品開発を行う前にぜひ考えてもらいたいこと~お客様の真のニーズを捉える

ご相談の中でも困るのが、「製品を作ったのはいいが、売れないのでアドバイスが欲しい」というものです。確かに気の利いた面白いコンセプトの製品(商品)やサービスではあるのですが、残念ながらお客様には受けないだろうなと直感してしまうものも少なくありません。要因はいくつかあるでしょうが、ここでは大きく2点について述べたいと思います。一つ目は、「お客様の真のニーズを捉えていない」ということ、もう一つは、「ビジネスモデル、つまり売る仕組みを考えていない」ということです。今回は、まずはお客様の真のニーズを捉えることで成功確率が上がる製品開発について考えていきましょう。

20数年前、コップに口紅がべったり付くのが恥ずかしいので“落ちにくい口紅”が欲しいという多くの女性の声から、各化粧品会社は色落ちしにくい口紅の開発にしのぎを削っていました。そんな中、某会社から口紅の上から塗ることで口紅をコートするリップジェルが発売され人気となりました。この商品は色落ちしにくいという以外にも、使用する口紅を選ばないという点で画期的な商品と感じた覚えがあります。この両者の違いは何でしょう。それは、お客様のニーズを“色落ちしにくい口紅(モノ)”として捉えたか、“色落ちしないで口紅の発色が長く続くこと(コト)”として捉えたかの違いです。お客様の真のニーズをいかに捉えるかで開発する製品もサービスも変わってきます。

得てして、表面的に「ニーズがありそう」というだけで製品開発しがちですが、今一度立ち止まって、「なぜそれが必要とされるのか?」「本当に解決したいことは何か?」「それは本当に必要なのか?」「他に代替品はないか?」などとさらに踏み込んで考えると真のニーズが見えてくるかもしれません。「消費者(お客様)は欲しいものが何かを知らないから聞いても売れる商品はできない」と言う方もいらっしゃいますが、それは少し違います。ただ、お客様が何を本当に求めているかをよく考え抜いていないからではないかと思うのです。

製品を造る前に、お客様の行動をよく観察し、お客様の視点・視座からその思考を推察してニーズの本質を探るというプロセスをぜひしっかり行ってみてください。次回はビジネスモデルを考えて製品開発することの重要性についてお話をしたいと思います。

講師プロフィール

新井 美砂

新井 美砂 アライビジネススクリード 代表

安田火災海上保険株式会社(現 損害保険ジャパン日本興亜株式会社)に入社し、システム開発に従事。米国でマーケティングを学び、油圧機器製造販売業や工業用接着剤製造販売業を営む外資系企業、およびITベンチャー企業にて、経営・マーケティング戦略立案、新事業部の立ち上げに従事する。平成19年、中小企業診断士の資格を取得後、開業。マーケティングを軸にしたコンサルティング、および研修・セミナーなどの関連業務を行い、現在に至る。中小企業診断士、1級販売士、PMC。

担当コース

マーケティング

2018/10/01〜2018/11/15

顧客の期待に応える提案営業の進め方

マーケティング

2018/11/22〜2018/12/19

新商品開発に役立つアイデア発想トレーニング